ECサイトを通じてユーザーに商品やサービスを購入してもらうには、ECサイトの中でユーザーが訪れた目的を商品購入によって解決する必要があります。ECサイト内で自身の悩みや欲しい商品の特徴を検索してもらうことで、より自身の悩みを解決できる商品を提示しやすくなります。
そこでECサイト内でユーザーに検索行動を促す際に利用したい機能が「サジェスト機能」です。
本記事では、ECサイトにおけるサジェスト機能の重要性から、サジェスト機能をうまく活用するために下記について解説します。
・サジェスト機能の概要
・サジェスト機能が持つメリット
・効果が期待できるサジェスト機能の条件
・サジェスト機能を有効活用する方法
ECサイトで「売り上げを伸ばしたい」「サイト内で多くの商品をみて欲しい」とお考えの方はぜひご参考ください。
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サジェスト機能とは?ECサイトにおける役割
サジェスト機能とは、Googleなどの検索エンジンで調べたいキーワードを入力したときに、関連する候補キーワードを自動表示してくれる機能です。
たとえば、検索窓に「夏」と入力すると「夏祭り」「夏ドラマ」「夏バテ」のように、夏に関連する候補キーワードが表示されます。
サジェスト機能は、ユーザーが検索したキーワードに対して「このような情報も求めていませんか?」と自動的に提案を行う機能のことです。
サジェスト機能で提案されるキーワードを「サジェストキーワード」と呼び、サジェストキーワードは、過去に検索されたキーワードの傾向や特定のキーワードを検索するユーザー像を元に決定されます。
検索エンジンだけでなく、ECサイト内でもサジェスト機能があることで、サイト訪問したユーザーに新しい検索機会を生み出せたり入力ミスを防ぐことで、ECサイトにある商品詳細ページへの誘導率が上がり、結果的に売り上げの向上に貢献します。
たとえばファッションブランドのECサイト内で、夏に向けたファッション・衣服を探そうと「夏服」と検索するユーザーに「夏服 暑さ対策」や「夏服 冷感」などと関連キーワードを表示することで夏服以外にも、夏バテ対策に関連する「帽子」や「冷感タオル」などの関連商品を閲覧させる行動を促せるでしょう。
もちろん、ユーザーによって行動するかどうかの判断は変わりますが、商品検索の可能性を広げられる有効な手段と言えるでしょう。
サジェスト機能が持つメリットとは?
ECサイトにおいてサジェスト機能を持つメリットは多くありますが、下記の3つのメリットが最も購入にインパクトがあると言えるでしょう。
- 抽象的な検索でも役に立つ商品情報を提供できる
- 検索をする工数を減らすことができる
- 調べたいキーワードに対してのトレンドや知識を増やせる
サジェスト機能の本質は、ECサイト内で検索された過去のデータを元にユーザーの検索体験を向上させることです。
様々なニーズに合わせた検索キーワードを提案できることで、「夏」などの抽象的なキーワードで検索したユーザーの検索行動を具体化することができ、検索することを面倒に感じたユーザーの検索完了率を高め、検索結果に出た商品情報やコンテンツの閲覧率を上げることができます。
また、ファッションを調べた際にブランド名掛け合わせて「新作」「夏物」などのキーワードが表示されることで、新しい知識を増やせる機会にも繋がります。
このようにサジェスト機能がユーザーの検索体験の質を向上させた結果、商品購入率を向上させ、売り上げの向上が期待できるでしょう。
ECサイトで効果が期待できるサジェスト機能の3つの特徴
昨今、様々なサイト内検索ツールが普及しており多くのツールでサジェスト機能が付随していますが、ECサイトにマッチした機能があるツールを選ばなければ検索行動の最適化に繋げにくくなります。
ECサイトで効果が期待できるサジェスト機能の特徴は下記のとおりです。
- ユーザーの検索意図を汲み取れている
- 入力ミスや曖昧な検索をサジェストでカバーできる
- 幅広い範囲のキーワードで検索ヒットする
ひとつずつ確認していきましょう。
1.ユーザーの検索意図を汲み取れている
サジェスト機能は、ユーザーがわかりやすく簡単に検索を行えるために導入されるケースが多いです。
たとえば大手ECサイトのAmazonでは、「暑さ対策」といった検索意図に対して、サジェスト機能で「暑さ対策 グッズ」「暑さ対策 仕事」「暑さ対策 屋外」といった関連キーワードを出すことで「暑さ対策を実現できるための方法・ケース別の暑さ対策」と、検索キーワードから読み取れるニーズを具体化して提示しています。
ECサイトを利用するユーザーの中には、必ずしも検索したい商品の特徴や欲しい商品像をキーワードに反映して検索してくれるとは限りません。
サイト内の検索窓にサジェスト機能を付帯させる際には、ユーザーの漠然としたニーズを具体化できるツールを選択し、ECサイトに対する満足度を向上させ、商品購入の機会をより増やせるようにしましょう。
2.入力ミスや曖昧な検索をサジェストでカバーできる
一般的な検索では「アンクルブーツ」と最後まで検索しなければ検索でヒットしないところを、サジェスト機能を活用することで「あんく」と打った時点で「アンクルブーツ」と表示されれば、入力ミスを防ぎ正しい検索を促すことが可能です。
もし「アンクブーツ」と誤ったキーワードで検索してしまうと検索結果は0件となり、閲覧するはずだった商品ページにユーザーがたどりつけなくなってしまいます。
サジェスト機能にはこのように入力ミスや曖昧な検索を回避することで、ユーザー側に商品閲覧の可能性を最大限に広げられます。
このような曖昧な検索を回避するためにも、ユーザーが間違えやすい言葉のパターンを手動で登録できる機能や、ユーザーの間違えた傾向をAIで機械学習できる機能を搭載したサイト内検索ツールを選ぶようにしましょう。
3.幅広い範囲のキーワードで検索ヒットする
ECサイトにおいて、サジェスト機能は商品情報の提示漏れを防ぐ手段のひとつでもあります。
検索結果0件では、ECサイト内でサジェストキーワードを表示する意味がありません。サジェスト機能を利用する際は、必ず関連する商品がヒットするサジェストキーワードに調整する必要があります。
検索結果が0件となってしまうサジェストキーワードは表示されないように選択できたりすることで、解決するケースが多くあります。
サジェスト機能のあるサイト内検索ツールを選ぶ際には、必ず検索結果に商品が表示されるようなサジェストキーワードを表示してくれるツールを選びましょう。
サジェスト機能を有効的に活用する2つの方法
一般的なサイト内検索ツールでは、検索履歴に応じて自動的にサジェストキーワードを提案する仕組みが多いです。
しかし、通販やECサイトに特化したサイト内検索ツールでは、サジェストキーワードを販売促進に利用するために、有効活用する方法がいくつかあります。
下記では、ECサイトにおけるサジェスト機能を有効的に活用する方法を2つ解説します。
1.ユーザー属性に合わせて検索キーワードを調整する
サジェスト機能を搭載したサイト内検索ツールの中には、サジェストキーワードを手動で調整できるツールもあります。
サジェスト機能は、ユーザーの検索意図に関連するキーワードを表示できるのがポイントです。つまり、ユーザーの検索意図を汲み取り、より商品購入やユーザーの悩みの解決に近いキーワードを運営者側が意図的に提示することで、明確な商品訴求が可能となります。
たとえば「スキンケア」と検索している場合、下記のような検索意図が考えられるのではないでしょうか。
・スキンケアができる商品を買いたい
・肌荒れに悩んでいる
・スキンケアにおすすめの商品を知りたい
上記のような検索意図がある場合「スキンケア 肌荒れ 化粧品」「スキンケア おすすめ」といった、商品購入に顕在的なサジェストキーワードを提供すれば、ECサイト内で商品を購入してくれる可能性が高まります。
そのためには、サイト内で検索されるキーワードを分析し、施策を講じることが必要です。
トレンド・時期に合わせてキーワードを調整する
サジェストキーワードの調整は、時期やトレンドに応じて変更することも有効的です。たとえば、クリスマスシーズンであれば検索窓で「く」と打った段階で「クリスマスプレゼント」とキーワードを提案したり、「お」と打った段階で「おすすめ クリスマスプレゼント」などと表示させることで、商品購入に繋がりやすい検索機会を作り出せるでしょう。
とはいえ、作為的すぎる場合はかえって検索体験の悪化に繋がってしまいます。
サジェスト機能を有効的に使用する場合は、ECサイト内における検索キーワードの検索意図を分析し購入検討度合いを汲み取った上で、自然な形で関連するキーワードを表示させましょう。
2.サジェストキーワードをハッシュタグに利用する
ECサイトにおいてサジェスト機能は、検索体験を向上させるだけでなく、検索されたキーワードなどのデータを蓄積しそれらのデータをマーケティングに活用することも可能です。
しかし、サイト内検索ツールにおけるサジェスト機能は、ユーザーが検索することを前提とした施策です。もし、商品紹介ページ内や商品画像から関連する商品情報を訴求したい場合は別の施策を行う必要があります。
そこでおすすめなのが「ハッシュタグ」の活用です。
ECサイト上でハッシュタグを利用することで、商品詳細ページからも関連商品の情報を提供することが可能です。
検索体験における関連情報の提案は「サジェスト機能」で行い、商品詳細ページからの関連情報の提案は「ハッシュタグ」を活用することで、より漏れのない商品訴求が可能となるでしょう。
ECサイトの商品訴求はサジェスト機能&ハッシュタグの活用がおすすめ
「awoo AI」では、サイト内検索のサジェスト機能が利用できることに加え、商品特徴をもとにAIがサイト回遊や購買を生むハッシュタグを自動生成します。
ECサイトにおける幅広い商品訴求方法をお探しの方は、ハッシュタグの利用も視野にいれ、ツールの検討を進めてみてください。