直帰率は、ユーザーが最初に訪問したページだけを閲覧してサイトを離れてしまう割合のことです。ECサイトでは、直帰率が高いほどサイト内の商品が見られておらず、購入につながっていないことを示します。
EC担当者の中には、「ECサイトの直帰率の平均や目安は?」「直帰率を下げる方法を知りたい」とお考えの方もいるでしょう。
この記事では、ECサイトにおける直帰率の平均・目安や、直帰率が高くなる原因、改善策について紹介するので、ぜひ参考にしてください。
コンテンツ
ECサイトの直帰率とは?
ECサイトにおける直帰率とは、ECサイトを訪れたユーザーが最初のページを閲覧した後に、他ページに遷移せずに離脱する割合のことです。
最初の1ページだけ閲覧してブラウザを閉じることや、ブラウザの戻るボタンからWebサイトを離脱するケースなどが該当します。
直帰率は、次の計算方法で求めることができます。
直帰率(%)= 直帰したセッション数÷全体のセッション数 × 100 |
たとえば、ページのセッション数が100あるうち、離脱した数が50だった場合の直帰率は50%となります。
直帰は離脱の一部で、サイト内で1ページしか見ずに離脱した場合を直帰と呼びます。離脱率と混同しやすいため、分析する際は違いを把握しておきましょう。
ECサイトの直帰率の平均・目安
ECサイトの直帰率は、20〜45%程度と言われています。
Webサイトの種類 | 直帰率の平均 |
EC・小売 | 20~45% |
B2B | 25~55% |
リードジェネレーションサイト | 30~55% |
コンテンツサイト | 35~60% |
辞書・ポータルサイト | 65~90% |
ランディングページ | 60~90% |
参照:Bounce Rate Benchmarks: What’s a Good Bounce Rate, Anyway?
ECサイトの直帰率は、他サイトに比べて直帰率が低い傾向にあります。
ユーザーがほしい商品やプランを比較検討したり、商品ページや購入画面など、複数ページを回遊したりするため、直帰率は低くなります。
ECサイトの直帰率をGoogleアナリティクスで確認する方法
直帰率は、Googleアナリティクス( ユニバーサルアナリティクス)で確認できます。ここでは、サイト全体・ページ・ユーザー属性・流入経路別の直帰率を確認する方法を解説します。
方法1:サイト全体で確認する方法
まずはサイト全体の直帰率の確認方法を見ていきましょう。
Googleアナリティクスからレポート画面を開きます。左のタブから「行動」→「概要」をクリックします。
ユーザーサマリーが表示されるので、指標を「セッション」から「直帰率」に変更すると、サイト全体の直帰率をチェックできます。
データの期間は、右上のボックスから選択すると変更できます。
方法2:ページごとに確認する方法
ページごとの直帰率は、Googleアナリティクスのレポート画面を開き、「行動」→「サイトコンテンツ」をクリックします。
「すべてのページ」を開くと、各ページの直帰率が表示されます。
方法3:ユーザー属性ごとに確認する方法
ユーザー属性ごとの直帰率を確認するには、レポート画面を開き、左のタブから「ユーザー」→「ユーザー属性」を開きます。
もしくは、「インタレスト」を開いて確認することもできます。
方法4: 流入経路ごとに確認する方法
流入経路ごとの直帰率は、レポート画面を開き、左のタブから「集客」をクリックします。
「すべてのトラフィック」→「参照 / メディア」を開くと、流入経路別の直帰率をチェックすることができます。
ECサイトの直帰率が高くなる原因
ここからは、ECサイトで直帰率が高くなる原因について解説します。
原因1:欲しい商品が見つからない
ユーザーがECサイトを訪れたにもかかわらず、ほしい商品やサービスが見つからなかった場合に、直帰率が高くなることがあります。
たとえば、商品説明が不十分で、商品について詳しく知ることができないと、ユーザーの購入意欲が低下します。商品ページの情報が充実していない場合、結果的にサイトから離れてしまう可能性もあるでしょう。
また、ユーザーが検索したキーワードで関連商品が表示されなかったり、在庫が不足していたりすると、そのままサイトを離脱してしまいます。
原因2:サイトの操作性が悪い
ECサイトの使い勝手が悪い、ページの読み込み速度が遅いという理由で、ECサイトから直帰してしまうこともあります。
たとえば、下記のようなことが原因になります。
- 画像や動画のサイズが大きくページが重い
- 文字サイズが小さく読みづらい
- レスポンシブデザインに不備がある
- エラーが表示される
ユーザーがせっかくECサイトを訪れても、ストレスに感じる要素があれば直帰につながってしまうため注意しましょう。
原因3:他ページへの導線が分かりづらい
サイトのメニュー画面やリンクが複雑で分かりづらい場合、ユーザーが目的の商品や購入ページに辿り着きにくくなります。
商品ページやコンテンツページから他の関連ページへのリンクが不足していると、ユーザーはどこに進むべきか分からなくなり、直帰する可能性が高まるでしょう。
サイト内の検索機能は充実しているか、ユーザーに明確なCTAを提供できているかを確認することが大切です。
ECサイトの直帰率を下げる施策
次に、ECサイトの直帰率を改善するために効果的な施策を紹介します。
- 1. 画像や口コミなどのコンテンツを見直す
- 2. モバイルフレンドリーやAMPに対応する
- 3. サイト内の導線設計を改善する
それぞれ順に見ていきましょう。
施策1:画像や口コミなどのコンテンツを見直す
直帰率が高い場合は、ECサイト内のコンテンツを見直しましょう。
ECサイトに訪問するユーザーは、商品を購入する際に失敗を防ぐため、商品画像や動画、ユーザーの口コミなどを確認して慎重に検討します。
高品質かつ商品の実物に近い写真に加えて、口コミやレビューなども掲載すれば、実際に購入したイメージが湧きやすくなります。
魅力的なコンテンツを提供すれば、他の商品やコンテンツも見てもらいやすく、サイトの滞在時間が増加し、直帰率の改善にもつながるでしょう。
施策2:モバイルフレンドリーやAMPに対応する
近年はスマホやタブレットなどのモバイルデバイスでWebサイトを閲覧する人が増えており、ECサイトにおいてもモバイルフレンドリーは欠かせません。
モバイルフレンドリーとは、スマホやタブレットなどのモバイルデバイスで操作性が高く、使い勝手の良いことを表す言葉です。
また、モバイル端末において、ページの表示速度を高速化するフレームワーク「AMP」に対応することで、直帰率の改善につながるでしょう。
施策3:サイト内の導線設計を改善する
関連商品の内部リンクの設置、カテゴリー検索など、サイト内の導線設計を改善することで直帰率の低下につながります。
商品ランキングやレコメンド機能、セールの告知を入れるといった工夫によって、直帰率が下がり、サイト内回遊率を高められます。
サイト内の導線を見直す際に押さえるべきことは、ユーザー目線であることです。自社が見てほしいものを強調するのではなく、「ユーザーが回遊しやすいサイト」を目指して、導線を工夫しましょう。
ECサイトの直帰率改善ならハッシュタグがおすすめ
ECサイトの直帰率を改善するためには、検索機能を充実させて商品を見つけやすくしたり、サイト内の導線を分かりやすくすることが大切です。
そこでおすすめなのが、ハッシュタグを活用することです。商品の特徴を表すハッシュタグをページ内に設置することで、ユーザーが目的に合った商品を見つけやすくなります。
また、ハッシュタグのキーワードに関連する商品をレコメンドすることもできるので、幅広いニーズに合わせておすすめ商品を提示できることも特徴です。
ECサイトにおけるハッシュタグ活用については、こちらの記事で詳しく解説しているので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
まとめ
ECサイトの直帰率は、サイトの売上にも大きく影響します。自社ECサイトの直帰率が高い場合は、まずは原因を探って対策を講じることが重要です。
直帰率を下げることができれば、サイト回遊率やCV率の改善にもつながります。サイトの使い勝手は悪くないか、ユーザーの導線において改善できる点はないかチェックしましょう。
ECサイトの直帰率改善を図りたい方は、ハッシュタグの活用がおすすめです。
回遊率やCV率のアップなどの成果につなげるためには、AIによるハッシュタグ活用ツール『awoo AI』の利用もぜひご検討ください。