FLoCに関する続報 サードパーティクッキー時代の幕引き

先日、Cookieの代替技術として最有力とされているFLoC(フェデレッテッドラーニングオブコホート)に関するブログを投稿しました

Googleが開発予定のクッキー代替技術FLoC(フロック)について解説しよう

こちらに関して、Googleの公式ブログより続報があったので、このブログではそれを取り上げつつ、私の見解をお伝えしていこうと思います。

まずはこちらを確認してみてください。

2021年3月3日にアップされたGoogleによる公式ブログです。これによると、米グーグルは今後、ネット利用時にユーザーの追跡を可能にする広告の仕組みを一切開発しない、と表明しました。Cookieはこれまでリターゲティング広告などに代表される追跡型広告の手段として広く使われてきました。しかし、ある調査によると、72%のユーザーが追跡される広告にネガティブな印象をもっており、ネット上でプライバシー情報が勝手に収集されるというリスクに強い懸念の風潮があることが示されています。

こうした世論もあいまって、サードパーティクッキーは2022年までに段階的に廃止されることになり、それ以降、個々のユーザーを追跡可能にする技術については開発することがないと断言しました。この正式な表明により、Cookieによる追跡型広告は、終焉に向かうことが確実になりました。

FLoCによる新たなインサイト手段

しかし誤解してはいけないのは、この問題の論点は、あくまで「プライバシー保護」の観点であり、ユーザーの行動を収集してその結果をもとにレコメンデーションをするという「ターゲティング」の概念にメスが入ったわけではありません。そこはプライバシー保護に特にシビアな考えをもつAppleも同様です。Apple社もIDFAというユーザーの端末IDの規制を強化していますが、「ユーザーに明示的にパーミッションの選択を与えること」を主目的としており、引き続きターゲティングは有効なマーケティング手段として残されます。

そこで、Cookieによるパーソナライゼーションの代替として考えられている有効手段が、FLoCとなります。このブログでもこう解説されています

「サードパーティCookieを広告から取り除き、代わりに共通の関心を持つ大勢の人々をグルーピングする方法としてFLoCがあり、この技術はプライバシー保護の観点で革新的なテクノロジーとなる」

 

ファーストパーティクッキーにもメスがはいる?

最後にブログではこう示しています。

インターネットを誰もがアクセスできる環境として保つには、プライバシーを保護するためにさらに多くのことを行う必要があります。つまり、サードパーティのCookieだけでなく、Webを閲覧する個人を追跡するために使用されるテクノロジーも終了します。私たちは、人々がプライバシーと選択を尊重することを確信して、広告でサポートされている幅広いコンテンツにアクセスできる、活気に満ちたオープンなエコシステムの維持に引き続き取り組んでいます。

これが何を意味するのか、ということになりますが、おそらくファーストパーティクッキーにもメスが入るのではと予測しています。それに変わる新技術を、FLoCの技術を応用しながら、検討しているのでは、と予想します。

ここでも誤解が生じないようにお伝えすると、あくまで「ファーストパーティクッキー」にメスが入る可能性があって、「ファーストパーティ」の取り組みについては依然として重要であり、ターゲティングすることの意義・重要性は強調されています。

要するに、プライバシー保護という観点がこれからインターネットにおいて非常に重要なファクターになり得るということです。

個人を特定できないようにすること。これが第一前提として見据えたうえで、いかに最適なレコメンデーション・ターゲティングができるか。もう少し意訳すると、人々にとって、ターゲティングのあり方とは何なのか。そこを突き詰めるターニングポイントが目の前にまできている、ということです。

これからも、この新しいサンドボックスの技術がどうなっていくのか、ウォッチしていきたいと思います。

Writer. awoo Japan 日本事業開発責任者 吉澤 和之

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