Webサイトの回遊率を上げる方法とは?計算方法や分析方法まで解説

「Webサイトの回遊率を上げる方法は?」
「回遊率ってどうやって求める?」

上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

Webマーケティングを行う上で重要視されているWebサイトの回遊率は、ユーザーのニーズに沿ったコンテンツを作成すれば、改善が可能です。

本記事では、Webサイトの回遊率の求め方をご紹介し、数値を上げるためのポイントや分析方法まで解説します。

Webマーケティングについて理解を深めたい方は、ぜひ最後までご一読ください。

回遊率とは?

回遊率とは、Webマーケティングにおいて重要な指標の1つです。

Webサイトを訪れたユーザーがページを閲覧した後、他のサイトに遷移せずに同じサイトをどれだけ閲覧したかを表す割合を示します。

高い回遊率は、ユーザーがサイト内で興味を持ち、複数のコンテンツを閲覧していることを示し、Webサイトの魅力やユーザーエンゲージメントの高さを示す評価基準です。

本項では、回遊率をもっと詳しく説明するため、主に以下3つの視点でご紹介します。

  1. 回遊率の計算方法
  2. 回遊率と直帰率の違い
  3. 回遊率と離脱率の違い

次から詳しく解説します。

1. 回遊率の計算方法

先ほどもお伝えしたとおり、回遊率はWebサイトの訪問数に対してどれだけページを閲覧したかを表す割合であり、別名「ページビューパーセッション(1訪問あたりのPV数)」とも言われます。

PV数は、ユーザーがサイトを閲覧した回数のことです。回遊率の求め方は、以下の通りです。

回遊率=PV数÷訪問数(セッション数)

訪問数とは、ユーザーがサイトに訪れた数です。つまり、訪れたユーザーひとりあたりで閲覧したページ数が回遊率の指標となります。たとえば、1訪問で5ページ閲覧されている場合の回遊率「5.0」となります。

Googleアナリティクス上では、ユーザーごとに訪問数別のPV数がことなるため「1.37」や「1.82」などの小数点刻みで表示されることが一般的です。(訪問数がページビュー数を上回ることはないため%で表示されることは稀です)

回遊率が高ければ高いほど、ユーザーが1回の訪問で多くのページにアクセスしていることがわかります。それだけWebサイトに魅力があるという証拠になるため、回遊率が高ければユーザーにとってニーズを満たしたコンテンツとなり、商品やサービスの購入も期待できるでしょう。

ただし、回遊率は業界やユーザーターゲットによって大きく異なります。数字だけを追うのではなく、今の自社サイトの回遊率を調査した上で、離脱しているページを改善し、ユーザーにとって魅力的なサイトを作ることが大切です。

2. 回遊率と直帰率の違い

訪問数に対してどのくらいPVがあったかを表す回遊率とは異なり、Webサイトを訪問したユーザーが初めにアクセスしたページのみで離脱した割合が直帰率です。

直帰率は、以下の計算式で求められます。

直帰率=直帰数÷セッション数

セッション数とは、Webサイトやアプリケーションを訪れたユーザーのセッション(滞在時間)の数を表します。

直帰率が高いと、訪れたユーザーがサイト内で他のページに遷移しないため、すぐに離脱してしまうことがわかります。コンテンツの質があまり良くない状態であるため、直帰率が高ければユーザーが満足するようなコンテンツに改善することが重要です。

3. 回遊率と離脱率の違い

離脱率は、Webサイトを訪問したユーザーが閲覧しているページから離脱した割合です。

ここでいう離脱率とは、外部サイトへ遷移したことやページ閲覧が終了したことなどが挙げられます。

離脱率の求め方は、以下の通りです。

離脱率=離脱数÷PV数

離脱率を分析すれば、サイト内で複数のページを閲覧したユーザーの最終的な行動が明らかになります。ただし、Webサイトの目的によって離脱率の数値は異なるため、一概に目安の数値は断定できません。

サイト回遊率の平均値・目安とは?

ECサイトの回遊率は、サイトの特性や扱う商品によって大きく異なります。

商品や業界によってユーザーのニーズや購買プロセスが異なるため、回遊率も変動します。そのため、一般的な平均値や目安というものは存在しません。

回遊率を評価するために重要なのは、自社サイトの状態を分析することです。自社サイトのユーザー行動を詳しく分析し、どのページで離脱が多く、どのページで滞在時間が長いかなどを把握することが大切です。

改善点を見つけたら、必要な施策を実行し改善を繰り返します。自社サイトの特性に合わせた戦略を実施すれば、回遊率の向上を図れるでしょう。

サイト回遊率を下げる要因4つ

サイト回遊率を下げる要因は、以下のようなものが挙げられます。

  1. ユーザビリティが低い
  2. 他ページへの導線が少ない
  3. コンテンツの品質が低い
  4. 無関連なポップアップや広告を表示している

ここからは、それぞれの要因について解説します。

1. ユーザビリティが低い

ユーザビリティとは、「使いやすさ」を意味し、Webサイトにおけるターゲットユーザーにとっての使い勝手を表す指標のひとつです。

ユーザビリティが低い場合、ユーザーがWebサイトを訪れた際に不便さやストレスを感じ、サイトをすぐに離脱してしまう可能性が高まります。

  • ページの読み込み速度が遅い
  • レスポンシブデザインに不備がある
  • ナビゲーションが分かりにくい

このように、ユーザビリティが低くなる原因はさまざまです。ユーザーの離脱率が高いページを分析したり、ユーザー視点でサイトを利用したりすることで、UI/UX改善のヒントが見つかるでしょう。

2. 他ページへの導線が少ない

ユーザーがページを訪れた際に、他のページへの導線が少ないと、次のアクションがないまま離脱されてしまう恐れがあります。

Webサイトの導線設計が最適化されていないと、ユーザーが興味を持つ他の商品や情報に触れる機会が少なくなります。

適切な内部リンクや関連コンテンツへの導線を提供すれば、回遊率の改善につながるでしょう。既に導線を作っていても回遊率が低い場合は、設置したリンクが認識されていなかったり、見たいと思ってもらえていない可能性も考えられます。

3. コンテンツの品質が低い

WebサイトやECサイトでは、魅力的なコンテンツを提供することが大切です。

コンテンツの品質が低いと、ユーザーに十分な価値を伝えきれないため、興味を引くことが難しくなります。

たとえば、商品画像の品質が荒かったり、素材や説明が不十分であったりすると、ユーザーがすぐに離脱してしまう恐れがあります。

魅力的な商品画像や動画、読みやすい説明文など、高品質なコンテンツを提供することで、競合サイトとの差別化にもつながります。ユーザーの満足度も高まるため、ECサイトに長時間滞在してもらいやすくなるでしょう。

4. 無関連なポップアップや広告を表示している

無関連なポップアップや広告は、快適なユーザー体験を損なう要因のひとつです。

過度なポップアップ表示によって、ユーザーが求めている情報や商品にアクセスしにくくなると不快感を抱き、サイトから離脱してしまう可能性が高まります。

ポップアップを表示する際は、ターゲットユーザーの興味に合ったものを選び、過剰に表示しないよう注意しなければいけません。ユーザーの閲覧を妨げないためにも、広告の配置にも工夫が必要です。

ユーザーの興味や行動履歴にもとづいて関連性の高い広告を表示したり、割引やキャンペーンなどの特典を提供することで、ユーザーに興味を持ってもらいやすくなるでしょう。

バランスを考慮しつつ、ユーザーファーストな広告戦略を検討することが重要です。

Webサイトの回遊率をあげる6つのポイント

Webサイトの回遊率をあげるためには、主に以下5つのポイントを押さえることが大切です。

  1. ユーザビリティを意識したコンテンツを作る
  2. 導線設計を再度見直す
  3. 顕在ニーズを意識したコンテンツを作る
  4. ユーザーがストレスを抱えないようなページにする
  5. チャットボットを取り入れる
  6. ハッシュタグを設置する

回遊率を上げられると、それだけユーザーにとっては有益なコンテンツだと認識されるため、商品やサービスの購入を期待できるでしょう。

それでは、順番に解説します。

1. ユーザビリティを意識したコンテンツを作る

まずは、ユーザビリティを意識したコンテンツ作りが重要です。

回遊率が低い原因の1つとして、Webサイトが使いづらいということが挙げられます。

見にくい文字やユーザーのためにならない広告、わかりづらい・押しづらいCTAボタン、ページの読み込みが遅いなどは、有益な情報を手早く収集したいユーザーにとっては負担がかかります。

視認性をよくするために、文字だけでなく適度に画像やデザインなどを盛り込んだりCTAボタンの改善を行ったりなど、ユーザー目前にたったコンテンツ制作が必要です。

常にユーザーが見やすいWebサイトの構成を意識しましょう。

2. 導線設計を再度見直す

回遊率を上げるためには、導線設計を見直すことも重要です。

Webサイトの導線は、訪れたユーザーの行動を推測しながら作る必要があります。

データ分析をしながらユーザーの立場となり、サイト内でどのような行動を取るかの仮説を立て、購入やお問い合わせなどのCVに繋げる導線設計をするのが望ましい手法と言えるでしょう。

そうすることで、ユーザーは読みやすくなり、購入意欲が湧いたり問い合わせする気になったりと、効果的にWebサイトでの集客ができます。

結果的に回遊率も上げられるため、ユーザーの行動を測定して導線の改善と再設計をしてみてください。

3. 顕在ニーズを意識したコンテンツを作る

顕在ニーズを意識したコンテンツを作ることも、回遊率を上げるためには大切な施策です。

「回遊率が低い=ユーザーのニーズに合っていない」という捉え方もできるため、まずは検索意図に合わせてコンテンツの質を高める必要があります。

具体的には、キーワード調査や競合分析などを行い、ユーザーの検索意図を汲み取ります。

「どの情報を盛り込めば検索上位に表示されるのか」「競合サイトに訪れるユーザーはどんな悩みを抱えているのか」などを明確にすれば、サイトの課題と改善策を明確にできるでしょう。

他社サイトを入念に分析し、ユーザーの検索意図を正確に捉えてコンテンツを作成することが重要です。

4. ユーザーがストレスを抱えないようなページにする

Webサイトに訪れるユーザーがストレスを抱えないようなページ構成を意識したコンテンツ作成も大切です。

ユーザビリティを意識したコンテンツを作成することと似ていますが、視認性をよくすることはもちろん、ユーザーが知りたい情報が記載されていないのもストレスを抱える原因となります。

また、ユーザーが使用しているデバイスによってもサイトの見え方が異なります。

スマホとPCでは見え方が全く異なり、画像サイズや文字装飾なども工夫しなければ、「スマホだと見ずらい」「PCだと見ずらい」といった事象が起こり得るでしょう。

特に総務省の調査によると、端末別のインターネット利用率はスマートフォンが68.5%と、パソコンよりも20.4%高いと発表されています。

どのデバイスからでも見やすいページにすることが重要です。

参考記事:総務省「第2部 情報通信分野の現状と課題」

回遊率をあげたいのであれば、チャットボットを取り入れるのもおすすめです。

5. チャットボットを取り入れる

チャットボットとは、自動化されたプログラムやAIによってテキストメッセージでユーザーとコミュニケーションが取れるシステムです。

訪問してきたユーザーに対して、積極的に話しかけてページ離脱を防ぐ効果があります。商品やサービスに関する情報を自然に提供でき、円滑にCVへと誘導が可能です。

最近では、オンラインでのやりとりが多くなってきたことで、新たな接客方法として注目されています。効率よく回遊率を上げるには、導入を検討してみるのもありでしょう。

6. ハッシュタグを設置する

商品カテゴリーや詳細ページにハッシュタグを設置することも効果的です。

ハッシュタグを設置することで、ユーザーが関連商品にアクセスしやすくなり、ニーズに合った商品を見つけやすくなるメリットがあります。

ハッシュタグ活用ツールをお探しの場合は、『awoo AI』がおすすめです。

awoo AIでは、商品情報をもとに売れるハッシュタグを自動生成し、ECサイトのあらゆるUX指標を向上させ、サイト回遊率やCV率を改善できます。

awoo AIを利用いただくことで、興味のある商品を見つけてもらいやすく、商品の魅力や補足情報をハッシュタグで簡潔に説明することができます。

「自社サイトの回遊率を改善したい」「ECサイトのCVRを高めたい」という場合は、ぜひawoo AIの利用をご検討ください。

Googleアナリティクスを活用したWebサイトの回遊率の分析方法

一般的に、Webサイトの回遊率を分析する際は、Googleアナリティクスを使用します。
(下記の画と分析方法はUA(ユニバーサルアナリティクス)でのものです。GA4(Googleアナリティクス4)の画面表示とは異なります)

Googleアナリティクスでは、回遊率以外にも直帰率や離脱率の分析も可能です。

そこで本項では、以下3つの分析方法についてご紹介します。

  1. 回遊率の分析方法
  2. 直帰率の分析方法
  3. 離脱率の分析方法

それでは、順番に解説します。

1. 回遊率の分析方法

Googleアナリティクスで回遊率を分析する場合、以下の手順で確認できます。

・画面左側メニューのユーザーをタップ
・概要をタップ
・ページ/セッションを確認

概要をタップすると、サイト全体のユーザーサマリーが表示されます。
画面左下にある「ページ/セッション」が回遊率を示す数値です。

2. 直帰率の分析方法

Googleアナリティクスで直帰率を分析する場合、以下の手順で確認できます。

・画面左側メニューのユーザーをタップ
・概要をタップ
・直帰率を確認

概要をタップすると、サイト全体のユーザーサマリーが表示されます。

平均セッション時間の隣にある「直帰率」を見れば、数値がわかりますが、これはあくまでサイト全体の直帰率の話です。

ランディングページやコラム記事などといった個別ページの直帰率を確認したいのであれば、以下の手順でできます。

・画面左側メニューのユーザーをタップ
・概要をタップ
・サイトコンテンツをタップ
・自分が確認したいコンテンツページをタップし確認

ぜひ参考にしてみてください。

3. 離脱率の分析方法

Googleアナリティクスで離脱率を分析する場合、以下の手順で確認できます。

・画面左側メニューの行動をタップ
・概要をタップ
・離脱率を確認

「離脱率」を選択したら、対象となる期間を入力すれば数値を確認できるようになります。

まとめ

本記事では、Webサイトの回遊率の求め方をご紹介し、数値を上げるためのポイントや分析方法まで解説しました。

回遊率を上げるためには、訪れたユーザーのニーズを汲み取り、読みやすいコンテンツを作ることが重要です。

また、Webサイトの回遊率だけでなく、直帰率や離脱率なども一緒に分析すると、より良いコンテンツが作成できるようになるでしょう。

これからWebマーケティングを学びたい方は、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。

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